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Channel: Audio | MacBSの日常生活的日記
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ヘッドフォンも一応検討

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先日ゲットしてきたALO AudioのThe Nationalが思いのほか良く、ヘッドフォンでもちょっと本格的に聴いてみたい気分になってきましたから、一応検討してみることに。

その前に、手持ちにSHUREのSRH240Aがありますからこれでも試してみましたが、「これがあのSRH240A?」と思うくらい低域に伸びがありますし、やっぱりアンプ次第で変わるものですね。
SHURE SE215とも相性が良い印象ですので、そういう意味ではSRH1440くらいを狙うと面白そうです。

また、以前からブランド的に気になってるのはB&Wでして、何度か試聴もしたのですがどうもイマイチしっくり来たことがありません。
でもこのアンプならもしかして?という気もするんですよね。
次回出張時に持って行って、P5シリーズ2P7辺りで再チャレンジしてみようかなと思ってるところです。

もうひとつ気になるのはやはりSENNHEISERで、以前の視聴時にはHD25-1 IIの分厚い低域に魅せられた記憶があり、どうも私、ポータブルの場合には低域の充実したものを欲する傾向があるようです。
HD650辺りが定番かと思いますが、これも合わせて試聴してみたいところです。

こういう時に近所で試聴できれば話が早いんですが、こちらの家電量販店ではB&Wはおろか、上のどのブランドも置いてないんですよ…。
まぁ出張時の楽しみにしておこうと思いますが、なにせ我が家では出番があんまりないですから、たぶん(おそらく、きっと)ヘッドフォンはそうすぐには買わないような気がします。


DigiFi付録 レビュー No.15+No.16編

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DigiFiの3号連続付録、Olasonic謹製のDDC,DAC,そしてパワーアンプを3つまとめて試させていただく機会をいただきました。

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と書きつつ、今回はまず既に発売済みのNo.15のDDC、そしてNo.16のD/Aコンバーターを試してレビューしてみたいと思います。

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この2つの基板は用意されたコネクタで相互接続することで余計なケーブルの取り回しをすることなく、USBケーブルでパソコンに繋ぐだけでヘッドフォンアンプ兼DACとして使うことができます。
このシンプルさとエコさがまずは魅力かと。

この状態でまず初めにヘッドフォンアンプを試してみました。
気になるギャングエラーですが、それなりにはありまして、ボリュームの最小位置を0時として捉えると1時くらいまでは左がやや小さめです。
なおボリュームノブは付属しないので、適当なものを用意したほうが良いでしょう。

手持ちのヘッドフォンやイヤフォンで聴いてみましたが、やや平面的で深みが不足しがちなものの、ノイズは非常に少ない聴きやすい音です。
ちょっと喩えは悪いですが、iPod nanoのイヤフォン出力みたいな傾向の音色でしょうか。
高域の情報量は比較的多いんですが、本格的なヘッドフォンアンプを使っている方からすると低域不足を感じてしまうかもしれません。

また音からは離れますが、合体させるコネクタ部は平面的な構造ですし、基板がむき出しで使うには多少強度やうっかり外れる不安があります。
専用ケースも出ていますが、かなりそこそこのお値段ですし、ここはあえてコネクタを使わずに同軸デジタルケーブルで繋ぐのを試してみることに。

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この場合、DACには電源が供給されませんから、microUSB端子から給電してあげる必要があります。
ちなみにNo.16にはACアダプタは付属しませんが、パワーアンプの付属するNo.17には5V1AのACアダプタとmicro-USBのケーブルが付属していますので、今回はこれを流用させてもらいました。

QEDの同軸ケーブル経由にすることでいくぶん明瞭になったような印象はありますが、かえってヘッドフォン出力の粗が見えたような気もしますし、低域の薄さに大きな変化はなく、これはもうこのDDCやDACの音傾向と思ったほうが良いでしょう。
試しにLINE OUTからALO Audio The Nationalにステレオミニ-RCAケーブルで繋いで聴いてみましたが、こちらでもやはり低域は薄味だと感じます。
あえて付録に厳しい視点でレビューするなら、中低域以下の分解能がやや低いようです。
電源がUSBバスパワー経由やスイッチングアダプターで5Vだというのもやはり影響してくるのかもしれません。
ALO Audioはポータブルとはいえ、12V駆動ですし。

ただ、ここでDDCをNo.15付録から手持ちのX-DDCに変更し、DACのLINE OUTからALO Audioにつなぐと、低域もやや厚くなったし、解像度も高まりました。
それでもまだ低域に不満がないわけではありませんが、意外と比重としてはDDCで差が大きいことが分かった次第で、ここもUSBバスパワーからの影響を受けているのかも。

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次はヘッドフォンを離れ、No.16のDACを普段使っているオーディオシステムに接続してスピーカーで視聴してみます。
なお、LINE OUTからの接続には低域不足傾向を補う方向でと思い、LINN Black Cableをチョイスしてみました。
こちらもヘッドフォンと同様、ノイズは少なくスマートにまとまった音が鳴っています。
普段メインで使っているATOLLと比べると薄い(ATOLLが濃いとも言う)印象はありますけど、ヘッドフォンよりだいぶ印象が良いです。

気を良くしてプレーヤーをiTunesからAudirvana Plusに切り替え、いつも試聴に使っている音源を聴いていくと、やや狭帯域ながら狭いなりのまとまりはあるなと感じます。
良く言えば静寂感がありますし、耳障りが良く、キツさがなくて聴きやすいサウンドです。
付録だという点を全く加味せず、全く同じステージで評価しているからどうしても厳しいレビューになりがちですが、エントリークラスのCDプレーヤーと同等以上くらいの性能はあるんじゃないかと。

その上であえて弱点を挙げるとすれば、ピアノがもう一つ再現しきれていなかったのが残念なところでした。
チェロなど中域から中低域にかけては聴きやすく歪の少ない素直なサウンドで好感が持てるものです。
ただし、重低音の振動みたいなものを期待すると、さすがにそれはちょっと無理があるようです。

ケースの問題などはありますが、付録2冊でハイレゾ対応USB-DAC+ヘッドフォンアンプまで揃って、おまけにUSBバスパワーでも駆動できる省電力のエコなシステムが構築できるというのは、時代を感じさせるものがあります。
ケースやノブ、コネクタの固定など、気にすべき点もありますが、創意工夫で工作自体も合わせて楽しむのが吉かなと思います。

次回はさらにエコでコンパクトさの極地とも言えるNo.17のパワーアンプについてレビューしたいと思います。

DigiFi付録 レビュー No.17 パワーアンプ編

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2/23発売のDigiFi No.17に付録のOlasonic謹製デジタルパワーアンプ(基板にはTW-ST12-PAMPとあるので以後そう呼びます)を早めにお借りできましたので、レビューさせてもらおうと思います。

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3号連続付録を全て合わせるとUSB-DDCからDACプリアンプ、そしてパワーアンプとスピーカー以外が完結するのですが、今回はあえてパワーアンプだけで試して単体での実力を知ろうと思います。

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ということで、上のような3台構成ではなく、TW-ST12-PAMPをパワーアンプに、LINN MAJIK-ILのプリ部をプリアンプにした、以下の構成で試聴しました。

[ デスクトップシステム ]
パソコン: Apple Mac mini
USB-DDC: JAVS X-DDC(電源:第一電波工業 GSV500)
DAC: ATOLL DAC-100
Pre Amp: LINN MAJIK-IL
Power Amp: TW-ST12-PAMP
Speaker: DALI Royal Menuet II

なお今回は一台のみですから試しませんでしたが、このパワーアンプ、バイアンプ駆動も考慮されていて、基板上のジャンパーで切り替えて左右それぞれに別のTW-ST12-PAMPを使うことも可能です。
我が家は普段、左右ではなく低域側と高域側で2台を使ったバイアンプ接続になっていますが、セパレーションや音色の統一性という点では理になかったバイアンプ駆動方法と言えるでしょう。

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そんな複雑な普段の接続構成もあって繋ぎ変えにかなり手間取りました。
パワーアンプを変更した以外だとTW-ST12-PAMPのスピーカーターミナルの関係でYラグやバナナプラグは使えないので、スピーカーケーブルをQED Ruby Evolutionにしたのと、スピーカーのジャンパーピンを取り付けた以外はほぼ普段通りの構成です。
まずはテストディスクを再生してみると、ボリューム位置が普段は5くらいなんですが、それが15程度で同じくらいのボリュームとなりました。
普段がバイアンプというのを加味してもゲインはそう高めではなさそうです。
なお出力は付属の5V1Aアダプタを使いつつ、ダイナミックパワーで12W+12WをSCDSで実現しています。

一聴してまず感じたのは、わりと普段に近い音だなと。
輪郭が締まっていて、高域が普段よりややガラスっぽい硬質さがあり、低域はやはりやや薄味ですが、パワーアンプだけに味付けは薄いようです。
ただ、曲のジャンルによっては普段よりも中高域にキツさが出るケースもそこそこありました。

また、これがちょっと独特な雰囲気なんですが、低域がやや遅れて付いてくるような印象を受けるケースがあるんですよね。
SCDSでパワーを引っ張りだすために遅れが生じている!?なんてことは理論上から考えてもなさそうですけど、少なくとも聴感上はそう感じる部分があります。
なんらかの理由で、低域のダンピングファクターが低くなっているのかもしれません。

反面、中高域から高域にかけては情報量重視の現代的なもので、その点では普段のLINN黒箱とは方向性を異にするものです。
最新のポータブルオーディオに馴染んだ人に馴染みやすそうなサウンドという気がして、なぜかBAタイプのカナルイヤホンが浮かぶような印象なんですよね。
同様にポータブルで言うなら、ALO Audioのポタアンに対するiBassoみたいな感覚とでも言いましょうか。

これはNANO-UA1の時に感じたことですが、かなりクセの強いDALI Royal Menuetの個性がコントロールされた印象で、まるでELACになったのかな、というような鳴り方をします。
そうは言ってもプリにLINNを持ってきていますから、好みとしてはだいぶ自分の世界観に近いんですけども、やはりOlasonicらしさが反映されたパワーアンプなのだなと感じた一面です。
ただ、DDCやDACと比べると、ぐんと製品レベルに近い印象を受け、それこそACアダプタまで付属してパワーアンプとして完結していることを考えると、かなりコストパフォーマンスは高いと言えるかと。
それなりのプリアンプやDACと組み合わせられるだけの実力は備えていると思います。
ただ、DAC同様、低域に関してはどうしても多少の不足は免れないので、コンパクトなシステム構成で行くか、それこそバイアンプ接続まで強化したほうが良いケースもあるかもしれません。

サウンド全般としては現代的なもので、薄味の表現ではあるものの、解像度はかなり高いと言えそうです。
先程も書きましたが、スピーカーじゃなくカナルイヤホンで聴いているような気分になるほどです。
それが裏目に出るケースもやはり多少あり、J-POPなどの一部では、いわゆる、刺さる感じが出て煩く感じるケースもありました。
クセがないと言いつつ、若干ながら中高域にクセがあるのかもしれません。
いわゆる「Hi-Fiチック」なまとまり方で、何度も書くようですが私の普段のシステムが「いぶし銀」のような黒箱ですので、それと正反対の世界観なのは仕方のないところでしょう。

反面、さらっとした表現は得意で、穏やかな曲調ではBA型のような抜けの良さを感じることもできます。
呼び方としてふさわしいかどうかは分かりませんが、やはり「NANOCOMPOのサブセット」であって、いわば「PICOCOMPO」といった風合いでしょう。
これで興味を持ってもらって、ぜひNANO-A1Mariageなどにステップアップしてもらえれば…と、私も(たぶんメーカーさんも)感じた試聴でありました。

Accuphase M-6200

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AccuphaseからAB級のモノラルパワーアンプ「M-6200」が4月下旬に発売されるそうで。

A級のA-200のABクラスバージョンという雰囲気ですが、メーターは不評だったのか針に戻してきましたね。
A-200はMOS-FETですが、こちらはトランジスターと、それぞれに求められる方向性を意識した構造で、スイッチ切り替えで対応できるような内容ではないというところを主張しているかのようです。

お値段は1台90万円と、昨今の値上げが続くオーディオ界では意外に安いなと感じてしまうから怖いところです。
私自身は過去にP-450を使ったことがある程度で、モノラルパワーアンプは未体験ですが、このクラスのアンプでバイアンプ駆動とか、A級でBTLとかやったらさぞやスゴイことになるんでしょうね。(お値段も…)

なお、定格出力は8Ωだと150Wという控えめなスペックながら1Ωでは1200Wと理論通りの高性能さを魅せつけてきます。
重さは40.2kgですから、A-200の46kgよりはちょっと軽くなってます。
求められる放熱性能の違いやトランス辺りに違いがあるのかな?
いずれにしても簡単に縁があるようなモデルではありませんが、こういう「夢のモデル」があってくれてこそ、目標ができるというものです。

Siege Audio The Division

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リサイクルショップでSiege Audioのヘッドフォン「The Division」の未開封品を見つけたので、ゲットしてきました。

Siege Audio The Division

正直言って全く知らないブランドでしたが、どうやら2007年にソルトレイクシティにできたブランドだそうで、DJ用途とかそういう雰囲気の路線みたいです。
作りは結構良さそうですし、なにより完全未開封だったので、お値段も安かったこともあり、これは入手して試してみる価値はあるだろうなと。

Siege Audio The Division

開封してみると質感はなかなか良く、特に独特な色合いをしたフラットケーブルが取り回しが良くて、謳い文句通り、とても絡みづらいのが良いですね。

Siege Audio The Division

ミニ-標準変換プラグも付いてますし、ケーブルの途中にボリュームも付いてますが、ボリュームのほうはちょっと余計かな、という気もしますが。
音質的には思ってたよりはかなり良い印象なんですけど、如何せん全体的にこもってる感じがかなり強いです。
少しエージングしておくとだいぶマシになりましたが、それでもユニットからのサウンドはそこそこ純度が高そうなのに、何処かでフィルターでも掛かったような感じが…。

Siege Audio The Division

その正体はおそらくこのケーブルと同じような色のメッシュシートみたいなものだろうと見当をつけて、この際、取り除いてしまおうと。
こういう大胆なことができるのも格安でゲットしたから、なわけですけどね。
もちろんまずはイヤーカバーを取り外してみて、その状態で聴いたらかなりイケそうだと判断したから、でもありますが。

これで高域はダイレクトさが増しましたが、低域はまだハウジング鳴りのような印象が残ります。
ハウジング内部に手を入れることも考えましたけど、試しにとメッシュシートが付いていた部分にフェルトを挟んでみると、これが大当たり。

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高域はほとほどに鮮度を保ちつつ、低域もしっかりしたバランスのある音に変わってくれました。
もうメーカーさんが想定していた音色とは全然違う方向になってしまったんでしょうけどね。
改造すると愛着も湧いてくるわけで、これなら普段使いにも十分、AOL Audio The Nationalで鳴らせる気分になりました。
手持ちのイヤフォンと使い分ければ、これで本命のヘッドフォンはよりのんびりと選定できるなと思ってるところです。

ESOTERIC K-07X

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ESOTERICからUSB-DAC搭載のSACDプレーヤー2モデル「K-05X」と「K-07X」が2/25発売だそうで。

両モデルの大きな違いは光学ドライブで、K-05XはVRDS-NEOの「VMK-5」を、K-07XはVOSPメカ搭載とのこと。
お値段を考えるとK-07Xが魅力的かな。
というのもK-07Xは430,000円(税抜)と、前モデルの「K-07」の39万円からそれほど上がってないですからね。
エソテリックといえばやっぱりVRDSかな、という気もしますが、違いはドライブとトランス程度のようなので、58万円のK-05Xとの差額をどう考えるかでしょうか。

ちなみにDACチップはAK4490で、基板は1枚の上に載っていますけど、上位機譲りのデュアルモノD/Aコンバーターになっています。
また、USB-DACはPCMが32bit/384kHzまで、DSDが11.2MHzまで対応できて、金銭感覚の麻痺したオーディオマニアには「エソテリックにしては意外に安いな」と思わされます。

故障時の対応はまだAccuphaseのほうが良いという印象がありますが、保証期間は延長されましたし、最近のエソテリックも一度ちゃんと聴き直してみたいなと思ってみたり。
いや、買えそうな目処は全く立たないんですけれども…。

ALO Audio The Key

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ALO Audioといえば先日アナログポータブルヘッドホンアンプの「The National」をゲットしたばかりですが、今度はUSB-DACの「The Key」をゲットしてみました。

ALO Audio The Key

結構な種類が登場しているUSBメモリサイズの小さなDACですが、他の製品と違うところがいくつかあって、そこがかえって私には惹かれるところとなりました。

ALO Audio The Key

まずDACチップにPCM5102Aを搭載していますので、DSDには一切対応していません。
逆にPCMに集中することで、PCMの性能の高さでは定評のあるチップですし、回路構成状もシンプルにできつつ、DCカットコンデンサが不要だったりと、なかなか面白い石です。
実際、そこそこ高級な据え置き機でも採用例が結構ありますね。
PCMに関しては32bit/384kHzまでのサンプリング周波数に対応しています。
また、Macではドライバ不要ですが、どうやらUSBコントローラにはXMOSが採用されているようです。

ALO Audio The Key

そしてビックリするくらいコンパクトなサイズになっているもう一つの理由でもあろう点がヘッドフォンにも一切対応していないというところです。
少し膨らんだ本体部分にステレオミニジャックが用意されていますが、これはあくまで2VrmsのLINE OUTなわけです。
ヘッドフォンで楽しみたい場合はThe Nationalなどにミニ-ミニケーブルでつないで楽しんでね、というALO Audioらしい製品なんですね。

ALO Audio The Key

早速、Mac mini本体のAcoustic ReviveのRUT-1の隣に空いたUSB端子に接続してみますが、見事にコンパクトなサイズで全く物理的に干渉することなく装着できました。
ステレオミニ-RCAケーブルは手元にソニーのごく普通のOFCケーブルしかなかったので、とりあえずそれでメインシステムに接続です。

デバイスとしては「ALO audio DAC-Key-HD」という名前で認識され、バッチリ32bit/384khzでも再生可能です。
Audirvana PlusでもDirect Mode/Integer Modeに対応しています。
ただ、アップサンプリングで32bit/384kHzで鳴らしていると、ごく稀に音切れすることがあります。
アルバム数枚聴いて1回程度ですし、機器に影響を与えるようなノイズにはならないので、それほど気になるものでもありませんけどね。
データ量が単純計算でも3MB/sくらいになるはずですし、CPU負荷も大きくなるからでしょうか。
ちなみに192kHzまでに制限したり、24bitで試す限りでは音飛びは確認できませんでした。

さて、気になるサウンドですが、アップサンプリング無しの素の音は高域にやや伸びがないですが、非常に艶のあるALO Audioらしいサウンドです。
ちょっと無理がありそうなベト7でも低域の量感は十分あり、十分に聴かせてくれてビックリします。

さらに驚くのがAudirvana Plusのアップサンプリングを有効にした時です。
整数倍のみの設定ですが、CD音源が32bit/352.8kHzに拡張され、グッとクリアな印象になり、高域にも冴えが出てきます。
普段使っているATOLLのような締りやキレもありつつ、低域はソリッドかつ厚いものに変身して、場合によってはこれまでのメインDACを凌駕してくる部分すら感じます。
中低域のカブりがないので全体に聴きやすく、それでいて低域の厚みがあるのでアナログ的な味わいを兼ね備えているからでしょうか。

それにしても、これまで長短両面だったアップサンプリングですが、このThe Keyに限っては圧倒的に良く感じるのは32bitというのが効いているのか、それともDACチップの特性的なものでしょうか。
先ほども書いたとおり、PCM5102AはPCMに特化してあるらしいですし、ハイレゾで入れたほうが特性が良くなる傾向があるのかも、と勝手に推測しています。
付属の簡単なスペック表にも384kHzでは周波数特性が「5-150kHz」となっていますしね。

次にメインシステムから外して、ALO Audio The Nationalに接続してみます。
こちらもケーブルは長さ的に先日のPC-TripleCでは短すぎるので、その辺に転がっていたよく分からないOFCケーブルで接続です。
まずはSIEGE Audioのヘッドフォンで軽く鳴らし運転ですが、これでもiPod nanoやiPhoneからとはずいぶんな違いを感じさせてくれます。
低域の深みが全く違うんですよね。
とりわけ32bit拡張の効果が大きいようで、試しに24bit制限してみると低域の深みになぜかだいぶ差が出ます。
192kHz制限は一聴するとさほど影響はないようですが、高域の艶はやはり384kHzのほうが良い感じです。

続いてSHUREのSE215にしてみると、こちらはより明瞭に差が感じられ、The KeyとThe Nationalの相性の良さがハッキリと分かります。
同じメーカーの純正組み合わせみたいなものですから当然なんでしょうけどね。
こちらでも384kHzアップサンプリングのほうが明らかに良くて、やはり高域の艶に差があり、臨場感も増す傾向です。
全体的にはALO Audioらしいアナログ的な表現の上で、重厚さと深みがうまく演出されているようです。

ALO Audio The Key

不思議なことに、アナログレコードと通じるものを体が感じ取るのでしょうか。
The Keyで音楽を聴いてると自然にうたた寝してしまうんですよね。
見た目からしてもエンスージアストな高級感を感じるものではないのですけれど、聴いていてとにかく「音楽が楽しいDAC」だなと。
ALO Audioはどうやら音楽の楽しさがよく分かっているようで、少なくとも私の好みに合っているらしいことがハッキリと認識できました。
海外では据え置き機のヘッドフォンアンプやフォノイコライザーも出していますし、ぜひ据え置きのDACも出して欲しいところかも。
お値段的に手が届くかがちょっとどうかな?とも思いますけどね。

ちなみにこのThe Key、その思い切ったシンプル機能ゆえか、かなりお値ごろになってるケースもあるようなので、うまくそういうのを見つけてゲットされると良いかと思います。
ただし、ミニプラグだからといってヘッドフォンで直接は使えないのですし、バスパワーの消費電力からCCK経由iPhoneでもそのままでは使えませんから、その点はうっかり勘違いなきように。

Q Acoustics 3000シリーズ

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Q Acousticsから新たなスピーカー群、3000シリーズが3月上旬から国内投入(リンク先:PDF)されるそうで。

Q AcousticsというとQEDと同じグループということで私も注目していますが、それ以上にそのコストパフォーマンスの高さで密かな人気です。
逆に試聴できる場所がほぼ皆無というのが難点なんですけどね。

今回の3000シリーズは2000iシリーズの上位、Conceptシリーズの下位にあたると思われ、以下のラインナップとなっています。

【3000 シリーズ販売価格】すべて税抜
・3010 コンパクトブックシェルフスピーカー WN 28,000 円 BLK・WHT・LTR 34,000 円(ペア)
・3020 ブックシェルフスピーカー WN 38,000 円 BLK・WHT・LTR 49,000 円(ペア)
・3050 トールボーイスピーカー WN 94,000 円 BLK・WHT・LTR 120,000 円(ペア)
・3070S サブウーハー WN 56,000 円 BLK・WHT・LTR 76,000 円(ペア)
・3090C センタースピーカー WN 25,000 円 BLK・WHT・LTR 31,000 円(ペア)
・3000ST スピーカースタンド BLK・WHT 24,000 円(ペア)
・3000WB ウォールマウントブラケット 5,000 円(1 本)

色によってお値段が違うというのも2000iと同じですし、おそらく安いモデルは実質「紙」みたいな表面処理なんでしょうけれど、そのサウンドはWhat Hi-Fi?などでも高い評価を得られています。
ホント、あとは試聴できる仕組みがあれば、もっともっと人気になると思うのですが、貸出するにもスピーカーでは搬送コストが占める割合が大きいですしねぇ。


ステレオミニ-RCAケーブル、選定

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ALO Audio The Keyが思いのほか良かったので、今のSONY OFCケーブルからもう一歩グレードアップしたいなということになりました。
というわけで久しぶりに海外輸入してみることに。

まずはどのケーブルにするか?なんですが、候補に挙がったのは以下のケーブルたちです。

・Audioquest Tower
・QED Performance J2P
・Audio quest Evergreen
・Wireworld Luna 7
・Atlas Element Symmetrical
・QED Reference 3.5mm mini-jack to 2 RCA Cable

徐々に高くなっていく順に載せてみましたが、ブランドとしてはAudioquestかQED、Wireworld、それにAtlasに絞りました。
為替レートが上がってしまったので以前ほどのお買い得感はやや薄く、特にAudioquestは店舗のあるイギリスのブランドではないので、国内購入と大差ないか逆転現象もありそうです。
WireWorldは一度インターコネクトケーブルで使ってみたいブランドなんですけど、これもアメリカですし、ここのは古いものだと半額になるケースもありますからねぇ。

ということで残りはQEDかAtlasに絞られました。
定評があるのはPerformance J2Pみたいなんですが、それだとやや面白みに欠けるかな、という気もしましたし、国内代理店での取扱もありますから、最終的にそれ以外の2種類のうちから選んで注文。
どちらにしたのかは届いてからのお楽しみ、ということで、いつものロイヤルメール(送料は553円)での発送ですから、遅くて1週間後くらいには到着するのではないかと楽しみに待つことにします。

Unique Melody MAVERICK レビュー 到着編

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Unique Melodyと代理店のMix Waveが共同開発したハイブリッド型のユニバーサルイヤフォン「MAVERICK」をお借りしました。

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私がALO AudioのThe NationalやThe Keyを買ったことから思い立ってコンタクトさせてもらい実現した貸与でして、10日間弱ほどお借りしてレビューさせていただくことになりました。

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Unique MelodyはいわゆるカスタムIEM(インイヤーモニター)を主体として著名なブランドですが、各国向けに合った展開をはかっていこうということになったんだそうで、その流れから日本ではあえて誰でも試聴可能なユニバーサルモデルをとなって開発されたのがこの「MAVERICK」だそうです。

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私自身はシングルBAやダイナミック型の廉価なモデルしか使ったことがありませんが、こちらのMAVERICKは低域にダイナミック型とBAが1つずつ、中域が1BA、高域が2BAの4wayクロスオーバーという構成です。
それだけにかなり大きめな筐体なんですが、これは最新の3Dプリンティングシステムで作られているんだそうで、見た目もとてもキレイですし、装着感もさすがIEMをやってるだけあって非常にしっくり来る印象です。

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充実した低域ユニットからくる揺れるような重低域でもハウジングの箱鳴りは全く感じられませんし、それ以前に、耳に吸い付くような装着感がさすがという印象を受けました。
編み込まれたケーブル自体はやや長い印象ですが、ガサガサする感じもないですし、いわゆるSHURE掛けもやりやすかったです。
なお、コネクター部はカスタムモデル同様の2ピン仕様でリケーブル可能となっています。

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実はポータブルヘッドホンアンプもいっしょにお借りしてるんですが、それはまた後日触れるとして、MAVERICKを聴いて最初になぜか浮かんだのはTHIELのスピーカーでした。
往年の名機という感じですが、マルチwayながらつながりが非常に良く、今のトールボーイスピーカー主流の走りにもなった、あのブランドをふと思い出したんですよね。

ダイナミックとBA双方を組み合わせたという低域は、想像から浮かぶほど量感重視ではなく、むしろ質を重視した良質なものです。
中域は純度が高く、透明感のあるサウンドですし、高域はややガラス質の繊細なマルチBAの方向性かと。
ただ、それぞれの帯域のつながりは非常に滑らかで、良質なマルチwayスピーカーを聴いている気分です。
そうした点もTHIELを思い浮かべた理由なのかもしれません。

私の愛用しているThe Nationalとの組み合わせでは、据え置き機で使っているLINNの黒箱のようなThe Nationalの味わりをしっかり活かした鳴りを聴かせてくれ、クラシックの厚みと空間的な広がりを感じることができます。
高域がガラス質なのはやはり多少はBAらしさを感じますが、低域は厚みと深みがあるものになります。
あえて言えば多少ケレン味のあるサウンドになりがちなThe Nationalですが、MAVERICKの中域に充実感があるので嫌味に感じず、むしろ情報量の多さで音楽を楽しませてくれます。

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ピアノでは右手方面はやや硬質なものの、透明感のある方向の演色です。
また、私が愛聴している川江美奈子さんの楽曲「piece」では、普段メインで使っているATOLLの鳴り方に似ているなと感じました。
刺さりはしないが、やや輪郭がシャープに音が展開する方向性で、現代的な趣きです。
なお、多数のユニットを搭載しているものの、それぞれが個別に鳴っているような印象は全くなく、音楽が一体となって豊かな表現をしてくれるあたり、さすがだなと。
逆にMAVERICKから手持ちのイヤフォンに戻した時の「がっかり感」が恐怖なくらいです。

また、普段は評価の厳しい妻の紗羅も今回は非常に高評価でして、あえてiPhone単体でも聴いてみたようですが、これでも十分以上に聴かせてくれます。
もちろんそこにポタアンを足せば、さらに別世界が待っていて、ポータブルの奥深さもひしひしと体感させられたようです。

今回のところはMAVERICK単体でまとめますと、中域から中高域の透明感を求める向きには非常にオススメではないかと感じました。
低域もボンつく感じが皆無で、もっとしっかり深くゆったりした重低域が自然で爽やかな路線だと感じる、「さすが!」という逸品です。
今後はいっしょにお借りしたポータブルヘッドホンアンプや手持ちのいろんな音源と組み合わせながら、時間の許すかぎりレビューさせてもらおうと思います。

Cypher Labs AlgoRhythm Picollo レビュー 音質編

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Cypher Labsのアナログポータブルヘッドホンアンプ「AlgoRhythm Picollo」をお借りしたので、何度かに渡り、レビューさせてもらおうと思います。

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なお試聴は、いっしょにお借りしたイヤフォン「Unique Melody MAVERICK」を中心に実施しましたが、手持ちのSHURE SE215、茶楽音人 Donguri-鐘なども交えながら、今回はPicollo単体としてのレビューとして書いていきたいと思います。

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代理店のミックスウェーブさんは私がゲットしたALO AudioのThe Nationalも扱っていますが、このPicolloも同じくアナログのみのポータブルヘッドホンアンプとなっています。
しかも「フルディスクリート・アンプ」というのもThe Nationalと同じ(The Nationalはオペアンプ併用でトランジスタを使った構成で、The National+がフルディスクリート)です。
最近は最新のものや高級なオペアンプを謳い文句にしたり、交換可能なことをセールスポイントにした製品も目立ちますが、ディスクリートで組むことについては個人的には非常に賛同する部分が大きいです。
気になるのはバッテリーの持ちですが、その点、Picolloは30時間ほど動作しますし、充電もmicroUSBからの給電により4時間ほどで完了するので、その点でも完全に合格点です。

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デザインの美しさも特徴で、タバコのパッケージっぽいというと褒めているのかどうだか分からなくなりますけど、そんな雰囲気を感じます。
背面もしっかり厚手の筐体で覆われていて、いかにも頑丈そうですが、重量はコンパクトさもあって140gとそこそこ軽量に仕上がっています。

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アナログ専用ということで入出力や操作系は全て前面に集まっていて、The Nationalと違い、電源スイッチもボリュームと兼用になっています。
このボリュームがやや独特で、最初ガリオームがあるのかな?と思ったのですが、どうやらゲインコントロールのようなことをやってるのか、小音量の時に回すと両chからボソボソとしたノイズが入ります。
また、高感度なIEMで聴くと、最小位置でも若干の音漏れがあるのが分かりました。

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さて早速、そのサウンドを聴いていきますが、まずは手持ちのThe Nationalと比べてみますと、とにかく素直です。
どこかを強調するような感じは全くなく、最近の高級ポタアンっぽい方向のまとまり方だと感じます。
むしろThe Nationalがちょっと特殊で、アンティークな雰囲気もうまく取り入れてある傾向ですが。

しばらく聴いて感じるのは、楽器の分離が良く爽やかである点と、圧縮音源などどんな音源でも嫌味なくまとまりの良いサウンドで聴かせてくれるというところです。
ここで音源をiPod nanoからiPod classicのDockケーブル接続に変更しましたが、これだとさらにその傾向が高まります。
Dockケーブル経由だと音質差がやはり相当あるのだなというのも明瞭に判るアンプですし、低域の充実度に大きな差が出てきます。

それなりに高音質なDAPで楽しむと、まるで「音の庭園」のような世界がそこに広がります。
高域から低域までホントに素直で、手入れの行き届いた庭のような美しさと淡麗さを持っています。
もちろん狭い箱庭的なものではなく、そこに広がりがあり臨場感を伴うもので、正直、The Nationalがやや「作り物」っぽく感じてしまうほどです。

ライブ音源の中の拍手のようなピンクノイズっぽい音はやや高域寄りに聴こえるので、バランス的にはやや高域寄りかな、という感じで、分かりにくい喩えですけどもMCカートリッジのようなバランスかと。
また、楽曲の最初の一音がスッと出てきた時に身震いがするような感覚が素晴らしいのは、S/Nなどの過渡特性が良いからかも。
他にも、鳥のさえずりやハープなどの響きがとても美しかったり、ヴァイオリンはキツくなりすぎずバランスが良い、など、メモには良い感想ばかりが並んでいます。

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なによりジャンルを選ばず、音源の質を選ばずに底上げしてくれつつ、差はハッキリと分かるというのが良いですね。
あえて言えばポップスやロックのような元気がある楽曲や、高域の透明感があるジャンルのほうが得意で、クラシックでも重々しく影のあるようなものはやや苦手という傾向はありますが、ほとんど不得意はないと言っても良いでしょう。

とりわけ個人的には、古いアナログ音源が良好に聴けるのがうれしいです。
これまで散々聴き飽きるほど聴いた楽曲もまた新鮮な気分で楽しめるというのは、Picolloのサウンドが魅力的な証拠だと思いますし、あえていつも聴くのとは違うジャンルすら色々聴きたくなる魔力を持っています。

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色々書きましたが、まぁ要は簡単にいえばオールマイティーなんですね。
MAVERICKを中心に試聴しましたが、MAVERICKの複雑なマルチwayっぽさが薄まり、まとまりがより良くなるのも、帯域ごとにクセが少ない証拠でしょう。

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それでもあえて欠点を挙げるとすればボリュームの品質でしょうか。
ゲインコントロールのノイズだとは思いますが、できれば電源スイッチと共用でないほうが良いのではないかと感じます。
なお、ギャングエラーは最小音量からほとんど感じることはありませんでした。

総合的に見て、とても素直で、聴きこむほどに良さがにじみ出てくるポタアンです。
お値段もアナログ専用としてみるとそれなりではありますが、私自身はDACは日々の進化もありますし、アナログ部分こそが音の要だとも感じていますので、その点でもPicolloは投資に値する素晴らしいアンプだと思います。

次回以降はThe Nationalとの比較や、iBasso D2+Hj BoaをCCK経由で接続したり、ALO Audio The Keyからの接続など、音源やイヤフォンによる変化をMAVERICKと複合的にレビューしてみようかなと思っています。

Wadia a102

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Wadiaからデジタルパワーアンプ「a102」が発売になったそうで。

WadiaというとD/Aコンバーターな世代なんですけども、少し前から当時の会社のままではなく、別物と思ったほうが良いのかなと。
今回のUSB-DACデジタルプリアンプのdi122も出てますが、私はあえてa102のほうを取り上げてみます。

以前もデジタル入力のみのモデルを出してたことがありますが、今回のはアナログ入力なので扱いやすいですね。
スペック的には最大出力が50W+50W(8Ω)と、DigiFi No.17をちょっと強化したような仕様と言ったら怒られそうです。
もちろん、RCAのみでなく、XLR入力も備えていますし、スピーカー端子も高級感はありますが、双方の入力切替は背面スイッチですし、電源プラグも何故かメガネだったり、36万円(税別)というお値段からすると、やや物足りなさが残るかな。
ブランド代といえばそれまでなんですけども…。

ちなみに「di122」のほうもちょっと触れておきますと、DACチップにES9016が採用されていて、DSD/DXD対応です。
ヘッドホンアンプはオペアンプNE5532使用だそうで、ポタアンがディスクリートというのもあるのになぁ、なんて思ってしまいます。
DACにしたってWadiaはDSPを使った独自のものだったから人気だったわけですし…。
さらにこちらはACアダプターと、正直オススメすべきポイントはあんまり見当たりません。

オーディオマニアは雑誌やオーディオアクセサリなどに騙されやすいと考えられがちですけど、実際にはそんなに単純ではなく、一度くらいは騙されてもその後、実際に使い込んでいけば「あれはもう二度と買わない!」となるわけで、本気で作らないとブランドイメージなんてすぐに吹き飛んでしまうものだと思います。
いや、今回のWadiaがホントにそういう製品かどうかは聴いてみないで評価はできないんですけどね、一般論としてそういうものだなということなのでありました。

The Keyの音切れ、たぶん解決

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ALO AudioのUSB-DAC「The Key」を32bit/384kHzにアップサンプリングして使っていると、なぜか再生を始めて4~8分くらいに1回だけ軽い音飛びが発生してしまいます。

ALO Audio The Key

アップサンプリングしないと発生しないようなので、おそらくUSBドロップアウトかなぁと、まずは情報集めをしてみました。
Macには「供給電力の高いUSB」とそうでないものがあるらしく、それが影響することもあるらしいので、差し込むUSBソケットを変えてみましたが、これは変化ありません。
なお、The Keyの必要な電流は500mAで、たしかにかなり多めではあります。

ACOUSTIC REVIVEのUSBターミネーター「RUT-1」も念の為に外してみましたが、これも音飛びには関係ありませんでした。
ちなみに音質もさほど大きく変化はないですが、低域がやや薄くなったように感じる程度でしょうか。

続いて「SMCリセット」もやってみました。
バッテリーを搭載したMacとは違い、以下の手順でリセットされるようです。

・コンピュータをシステム終了します。
・コンピュータの電源コードを抜きます。
・15秒間待ちます。
・コンピュータの電源コードを接続します。
・5秒間待ってから、電源ボタンを押してコンピュータを起動します。

残念ながらこれも全く変化なしです。
他にもHDDのスリープ設定を解除したり、Audirvana Plusのプリロードの量を2048MBから768MBに変更したりしましたが、これも効果ありませんでした。

そして、次にAudirvana PlusのSysOptimizerをオフにしてみると、あれ?どうやら飛ばなくなったようです。
SysOptimizerはプロセスの優先度やSpotlight、Time Machineの停止、USBデバイス認識の停止などをする機能です。
ちなみにUIの好みの関係で今でもAudirvana Plusの1.5.xを使ってるんですが、これをオンにしてあってもYosemiteだとSpotlightこそ効かなくなるものの、Time Machineは勝手に動いてますし、iPhoneなども認識するようで、元々動作がおかしくなっていたっぽいんですよね。

一応原因っぽいものが分かったということでSysOptimizerをオフにした以外は元に戻しておきました。
ただ、何度かiTunesでも同じ現象が起きた気がするので、だとすればSysOptimizerだけが原因ではない可能性もあります。
音切れは再生し始めの4分くらいに一瞬だけですから、これ以上はあんまり気にしすぎないようにしましょうかね。
他のUSB-DACで似たような現象が起きている方の参考になればと、一応書いてみました。

Unique Melody MAVERICK レビュー アンプ交換編

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Unique Melodyのイヤフォン「MAVERICK」ですが、音源をALO AudioのThe Keyとし、アンプをお借りしているCypher Labsの「AlgoRhythm Picollo」と手持ちの「ALO Audio The National」に交換して、さらに深く試聴してみました。

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iPod nanoやiPod classicからパソコン経由の「The Key」にしてみると、Piccoloの素直さがより出てくる印象で、どこかを欲張った感じが全くないのを痛感します。
iPod classicと比べるとやはりといいますか、当然ながら音の厚みに大きな違いがあります。
その代わり、音源の音質差は明確に出てくる印象です。

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MAVERICKの周波数特性はカタログスペック上は10Hz-19kHzとハイレゾと無縁なはずですが、それはあくまでもスペックだけでして、実際に32bitにアップサンプリングされたCD音源でも透明感の向上に繋がっていますし、純粋なハイレゾ音源ではさらに鮮度の高さを感じるものとなります。

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ちょっと余談になりますが、かの名盤「Waltz for Debby」で有名な地下鉄の音もしっかり聴き取れました。
低域方向ではパイプオルガンのアルバムで、普段聴いているスピーカー「Royal Menuet II」の通常再生音量では残念ながら聴き取れない低域がしっかり出てくるのが印象的です。
スピーカーにすれば、軽く25cmウーファークラス以上はあるということでしょう。

ダイナミックとBAのダブル構成の低域ユニットが効いているのでしょうが、イヤフォンに詳しくないオーディオ好きの父にこのイヤフォンの話をしたら、「ネットワークはどうなってるんだろう?」と気にしていました。
公式サイト上は「4ウェイ・クロスオーバー」と書かれていますが、その詳細は不明です。
イヤフォンのステムの中には3つのパイプのようなものが見えるので、アコースティックなフィルタも駆使されているのだと思われますが、スピーカーのように大型のネットワーク回路を搭載せずにこのつながりを実現しているのはスゴい技術だと感じます。

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他にもいろんなジャンルを聴いてみましたが、iPodの時と大きく印象が異なってくるのはジャズで、PicolloとMAVERICKの双方が躍動感と静寂さを両立しているおかげもあって、非常に楽しく弾むように音楽を楽しめます。
ウッドベースの胴体の鳴りがしっかり楽しめますし、ハイハットのキレも良く、良い意味で大型マルチwayスピーカーっぽさを感じるものがあります。

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ここで、アンプをThe Nationalにして比較試聴してみました。
The Nationalは低域の量感こそ多いものの、実際の低域はPicolloのほうが深いですね。
The Nationalのクセが気に入った私にとってはそれはそれで魅力的なのですが、一般的にはPiccoloのほうが相性が良いと言えるでしょう。
The Nationalはアナログ的表現の方向性、Piccoloは現代的で最新設計という印象です。
どちらのアンプを選ぶか、で言うのであれば、低域の好みで選ぶのが良いのではないかと感じました。
シャープでソリッドで深いのがPiccolo、ウォームで厚みがあるのがThe Nationalといった印象です。
ALO Audioのほうは最新の「The National+」でも同傾向なのかは私自身も気になるところです。

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今回、分不相応なほどの高級なイヤフォンを体感させていただきましたが、ともするとイヤフォンはヘッドフォンやスピーカーで聴けないケースの補助的な位置づけにされがちですが、ことMAVERICKではそのような「諦め」は微塵も感じさせない仕上がりでした。
むしろ良質な音楽を独り占めして楽しむための素敵な空間を提供してくれるという点で、他のアウトプット機材に勝る面も多々あるのだと感じた試聴でした。
最後になりますが、貴重な機会を与えてくださったミックスウェーブ様に感謝です。

ALO audio Quad Ribbon Mini to Mini

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ALO audioからミニ-ミニケーブル「Quad Ribbon Mini to Mini」が2/24に発売だそうで。

私もこのタイプのケーブルが欲しいなと思っていますが、それはもうちょっと長いものなんですよね。
短いのは今使ってるAudio CreationのPC Triple-Cので結構満足してます。
もちろん、ALO audioを複数使う身としては気にならないわけではなく、だからこそここでも取り上げてるわけなんですけどね。

おそらく10cmそこそこの長さと思われるケーブルですが、お値段はどうやら実売で3万円台中盤だとか。
据え置き機のケーブルも結構なものがありますけど、ポータブルは短いからなおさら高めに感じますね。
ただ内容はなかなか凝ったもので、銀泉と銀メッキ銅線を各4本ずつ使ってあり、マイクロフォニックノイズを防ぐデザインがなされているんだとか。

ちなみに話題が逸れますが、ALO audioを「アロオーディオ」と表記しているところもあって「あれ?そうなの?」と思ってたんですが、国内代理店には「エーエルオー オーディオ」という記載が。
そもそもALOの意味はどこから来てるのかも分からないんですよね。

ミックスウェーブの方に伺ったお話ですと、The National+はAlgoRhythm Picolloと同じエンジニアによって開発されたんだそうで、ポータブルアンプの世界も深いんですね。
個人的にはこのケーブルも気になりますが、フルディスクリートになったという、そのThe National+も気になるところです。

他にもソニー向けの「SXC 24 Headphone Cable – MDR-Z7 – Balanced Plug」やMMCXリケーブルの「SXC 8 Earphone Cable – MMCX – 3.5mm」、「Mini Balanced 4pin 端子」のメスから「2.5mm 4 極端子」のオスに変換するプラグ「SXC 24 – 2.5mm to Female Mini Balanced」も発表されていて、前者2つは長い分、お買い得感があるように感じるのは、完全に感覚が麻痺しているのかな。

なお、私が海外に注文したミニ-RCAケーブルはやっと日本に着いたという段階ですので、到着は今週後半くらいになるのかな、という感じです。


WireWorld TUNDRA

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WireWorldの電源タップ「TUNDRA」をゲットしてみました。

WireWorld TUNDRA

高級ケーブル揃いの同社ですが、このTUNDRAは意外なほど廉価で、それだけに作りも結構安っぽいんですよね。
それでちょっと躊躇していましたが、紗羅のほうの電源周りを強化したいのと、やっぱりワイヤワールドは好みにハマるのでは?ということでお試し感覚で。
コンセントの一つに欠けがありますが、なにせ6口ありますから、これまでのORBからの乗り換えでは余裕もあり、そこは使わないようにしておきました。
そのうち、開腹してみてコンセントが交換可能かも調べてみたいところですが。

WireWorld TUNDRA

接続はこれまで通り、デジタル・回転系を主体に、以下の機材をつなぎました。

・安定化電源
・ATOLL DAC100
・MICRO MR-611
・SONY CDP-557ESD

まずはATOLLから軽く鳴らしてみると、だいぶ軽快な感じになっていて、高域の伸びが良いですね。
透明感が上がり、歪みが減った印象があります。
ORBは正直イマイチ改善効果が私の環境では体感が薄かったのですが、タップ前後の電源ケーブルがWireWorldということもあって、こっちのほうが相性が良い面もあるのかも。

気を良くして、SONY CDP-557ESDもShelterからこちらに移動させてみました。
こちらも静寂感が上がり、歪みが減ったように感じますし、なにより「上品になった」という印象が強くあります。
他にも例えば、女性ボーカルのキュートさが表現されるようになったりと、些細な機微が現れやすくなったように感じられます。

さらに、ATOLLでも尖った感じが減り、耳障りな印象が薄まりました。
一音一音の分離が良いからか、バックボーカルが明瞭になりましたし、低域がドンと出るような場合に、同時に出る中高域が濁らないのが印象的です。
全般に音の出方が素直なのは作りがシンプルだから、というのもあるのかも。

で、逆にこれまで使っていたORBの電源タップは紗羅のシステムのほうに移動させました。
こちらはオーディオテクニカの相当古いタップを使ってたので、安全性向上にもなってるでしょう。
タップまでの電源ケーブルはこれまでのWireWorldではなく、ACOUSTIC REVIVEのPOWER MAX-5000にしました。
このケーブルの効果もあってか、こちらも純度が高まって、高域の冴えが出てきました。
電源タップごときでこんなに違うの?と、私でも思うんですけどねぇ。

ということで、私のほうは以下の様な構成となりました。

[ デスクトップシステム ]
パソコン: Apple Mac mini
USB-DDC: JAVS X-DDC(電源:第一電波工業 GSV500)
USB-DAC: ALO audio The Key
DAC: ATOLL DAC-100
CDP: SONY CDP-557ESD
Record Player: MICRO MR-611
Cartrdge: SUMIKO Pearl,GRACE F-8L etc
Phono Eq: Creek OBH-18
Pre Amp: LINN MAJIK-IL
Power Amp: LINN LK140(低域側), LINN MAJIK-IL(高域側)
Speaker: DALI Royal Menuet II
電源タップ: Shelter, WireWorld TUNDRA

USBターミネーター: ACOUSTIC REVIVE RUT-1
USBケーブル: ACOUSTIC REVIVE USB-1.0PLS
デジタルケーブル: CHORD Signature Digital(DDC), Acoustic Revive COX-1.0tripleC-FM(CDP-ATOLL)
音声ケーブル: Atlas Equator MKIII(CDP), QED Qunex SS(ADP-EQ), QED Reference Audio Evolution(EQ-pre), ACOUSTIC REVIVE LINE-1.0R-tripleC-FM(ATOLL-pre), CHORD Chameleon Silver Plus(pre-LK140), CHORD Cobra Plus(LK140-MAJIK), SONY OFC(The Key)
スピーカーケーブル: QED Signature Revelation(高域側),CHORD Epic Twin(低域側)
電源ケーブル: ACOUSTIC REVIVE POWER STANDARD-tripleC-FM(Shelter), WIREWORLD aurora3(TUNDRA), WIREWORLD electra3(ATOLL), ACOUSTIC REVIVE POWER STANDARD-tripleC-FM(MAJIK-IL), Accuphase APL-1(LK140)

この構成、たまにこうやって書いておかないと、自分でもどうなってたか分からなくなっちゃうんですよね。
相変わらず機材に比してアクセサリにコストを割きすぎなんですけど、機材は秋以降ちょっと環境の変化もあるかもしれないので、それ以後に考えたいなと思ってるところです。

SAEC Tap Cute6

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SAECから電源タップ「Tap Cute6」が2/25に発売になったようで。

この電源タップ、内部配線にPC-Triple Cを使ってあるそうで、6口の縦長のデザインは使いやすそうですね。
以前、同社のTap Mateがアウトレットで安くなっていて迷ったんですが、あれを買っておけば良かったなぁ。
というのも今回のは内容こそ素晴らしいものの、お値段は49,000円(税抜)とやはり流石と言いますか…。
実はこの発表を見て、WireWorldのTUNDRAをゲットするのを決めたんですけどね。

ただ内容的にはアース端子もあったり、シャーシもWireWorldとは違い、しっかりした制振構造ですし、なによりPC-Triple Cが使ってあるというのは魅力的ではあります。
Tap Mateのアウトレット品と比べるから高く感じますが、Tap Ecoとならそれほど差はないし、口数が多いからむしろ安くなってるわけですし。(ちょっと感覚が麻痺してます。)

あと、これまでのTap MateなどはHUBBELLのだと思しきデザインのでしたが、今回のは全く違うタイプを1口ずつ横向きに配置してあるので、大きな端子でも干渉しなくて使いやすそうです。
我が家ではさすがにもう電源タップは不要そうですけどね。

Atlas Element Symmetrical, 3.5mm to 2 RCA

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海外輸入していたAtlas Cablesのステレオミニ-RCAのインターコネクトケーブル「Element Symmetrical, 3.5mm to 2 RCA」が届きました。

Atlas Element Symmetrical, 3.5mm to 2 RCA

いつものようにロイヤルメールでの配送でしたので、注文して6日ほどでの到着でした。
アトラスの箱は薄いので潰れてましたけど、ケーブル自体には何の損傷もなく問題なしです。

Atlas Element Symmetrical, 3.5mm to 2 RCA

予定通り、ALO audioのUSB-DAC「The Key」とプリの間を繋ぎましたが、最初ハムが出てちょっとビックリ。
ミニジャックの差し込みがだいぶ硬いようで、最後にカチッと音がするまで挿さないとダメなようです。
もちろん、ちゃんと装着すればハムノイズは全くありません。

Atlas Element Symmetrical, 3.5mm to 2 RCA

Elementは普通のRCAケーブルも持っていますが、通常のはAsymmetricalなんですよね。
XLRのほうはSymmetricalなので、そっちに近い構造なんでしょう。
RCAプラグにかなり近い部分で枝分かれしますから、アース側も左右で完全分離されているのだと予想されます。

Atlas Element Symmetrical, 3.5mm to 2 RCA

SONYのOFCケーブルから変更してみますと、下も上も伸びていて、やはりケーブルによる違いはしっかりと感じ取ることができます。
Atlasらしい厚みを保たせつつ、シャープな音ですし、艶やかになりつつ嫌味な部分がない素直な音色で、The Keyの持ち味をうまく活かせているようです。

Atlas Element Symmetrical, 3.5mm to 2 RCA

ボーカルやピアノに深みが出たのが特に大きな違いで、とりわけ352.8kHzにアップサンプリングしたCD音源では高音部を中心に実体感が増して素晴らしいものがあります。
ただ、先日からの音切れはまだ完全には解消しておらず、192kHzまでなら確実に発生しないので、普段はそこまでのアップサンプリングにしてあるんですよねぇ。
これが安定してくれればいちばんなんですが、そうした差が顕著に分かりやすくなるのもケーブル交換の効果と言えるでしょう。

Atlas Element Symmetrical, 3.5mm to 2 RCA

実際にはThe Keyとの価格比を考えれば、ここまでコストを割くのはちょっとどうか、と買った本人でも思いますけど、ミニ-RCAケーブルのしっかりしたものを1本は持っておきたかったので、その点でも良い買い物だったと思います。

The Keyの音切れ、やはり解決せず

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ALO audioのUSB-DAC「The Key」ですが、32bit/384kHzと352.8kHzで4~6分くらいで音切れが出る現象ですが、解決したつもりがまだ発生するケースがありました。

ALO Audio The Key

前回は「SMCリセット」とAudirvana Plusの「SysOptimizer」をオフにすることで軽減していたんですが、やはりたまに発生することが判明しました。
代理店さんにも確認してみたんですが、そのような報告は他に入ってないそうで、バッファの問題ではないか?とのこと。

念のため、エラーログを見てみると、こんな感じのログが吐かれたタイミングで音切れが起きることが分かりました。

kernel[0] process Audirvana Plus[439] caught causing excessive wakeups. Observed wakeups rate (per sec): 185; Maximum permitted wakeups rate (per sec): 150; Observation period: 300 seconds; Task lifetime number of wakeups: 72661

どうもアプリを起動してから300秒で発生してたようなんですね。
内容的には「300秒間監視したけども、このアプリ、wakeupの頻度が多すぎ」って意味でしょうか。
だからと言って音切れしても困るんですけどね。
このログに関する情報も集めてみましたが、あまり有効な情報はなかったものの、どうやらApp Napに関連する問題っぽい気がしてきました。
まずはアプリの「情報を見る」から「App Napを切にする」にチェックを入れますが、特に変化なし。

次は全体のApp Napを再設定ということで、一旦すべてのアプリでApp Napを無効にしてから有効にし、OSを再起動しました。

defaults write NSGlobalDomain NSAppSleepDisabled -bool YES
defaults write NSGlobalDomain NSAppSleepDisabled -bool NO

さらに、再生ソフト2つのApp Napをコマンドラインで「切」にします。

defaults write com.audirvana.Audirvana-Plus NSAppSleepDisabled -bool YES
defaults write com.apple.iTunes NSAppSleepDisabled -bool YES

ここまでやっても、さっきのログは出っぱなしなんですが、不思議なことになぜか音切れは少し減りました。
しかしそれでもまだごく稀に発生するので、思い切ってAudirvana Plusを再インストールしましたが、それでも同じ…。
もう打つ手なしという感じですので、やっぱり192kHzに制限しようかなぁと考えつつ、モヤモヤしているところです。

AUDEZE LCD-X レビュー 標準ケーブル編

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AUDEZEの平面磁界・全面駆動型ユニット採用のヘッドフォン「LCD-X」などをお借りしました。
まずは標準添付のケーブルでレビューさせてもらいたいと思います。

AUDEZE LCD-X

実売価格でも軽く20万円以上という超高級ヘッドフォンということもあり、ケースも精密機器でも運んでいるかのような豪華で頑丈なものに入っています。

AUDEZE LCD-X

ただ、このケース、実用性はちょっと難点がある感じで、ケーブルを装着した状態での収納がややしづらい気がします。
また、ヘッドバンドの長さ調整をした状態のままだと収納できなかったりで、完全に格納する時に使うという感じでしょうか。

AUDEZE LCD-X

標準添付のケーブルは標準ジャックがデフォルトで、ステレオミニへの変換プラグが付属する形です。

AUDEZE LCD-X

まずは手持ちのALO audioのアンプ「The National」で聴いてみますと、ヘッドフォンのハウジング内部の空間は感じますが、積極的に音が前に出てくる印象ではありません。
高域の冴えはさすがというところですが、中域がだいぶ薄味で艶に欠けるところもあり、良い意味でも悪い意味でも全体が整っているように感じます。
先日のUnique MelodyのMAVERICKのような圧倒的な情報量というような世界観でもなく、主張がやや薄いと感じるのは素直な音色だからでしょう。

AUDEZE LCD-X

ここでいちばん気になったのが、音漏れが相当スゴいということです。
開放型だからある程度は仕方ないところですが、2mくらい離れた妻のところでも音楽全体が聴き取れる程度の漏れ具合です。
そういう意味でもイヤースピーカー的なんですね。
私のケースだと、ヘッドフォンは深夜にスピーカーで鳴らせない場面で使うことを想定していますので、そうなると同室にいる妻にもハッキリ聴こえるというのは少々困りものです。
当然ながら屋外では無理なレベルですし、一人部屋でスピーカー代わりといった場面に絞られるのではないかと。
ちなみに先程も書きましたが、全帯域がキレイに漏れ聞こえてくるので、周りの人にもシャカシャカとうるさい感じには聞こえません。

AUDEZE LCD-X

肝心のサウンドですが、標準ケーブルで聴く限りでは先日のMAVERICKのほうが魅力が濃いかな、というのが素直な感想です。
別にLCD-Xが悪いわけではなく、全体的に薄味で上品な仕上がりなのだと思います。
また、極度にモニター的な音傾向でもなく、スピーカー代わりに家で楽しむ用途にしてはやや低域が薄味だったり、スピーカーのような音場ではなく横から鳴ってくる感じがしたりと、私の好みからはやや外れているようです。
特に音場に関しては、両耳の真横に置いたスピーカーに挟まれて聴いているような違和感を覚える部分がありました。
音漏れも含め、そういう意味では密閉型のLCD-XCのほうが私には向いているかもしれませんね。

ただ、これだけの高級ヘッドフォン、これが実力を出しきった状態ではないだろうと、色々試してみます。
まずはThe NationalのゲインをHiにしてみると、力強さがだいぶ出てきます。
特に低域のパワーが上がりましたし、深みも出てきて、音も前に出てくるようになりました。
ただ、中域のさっぱりした感じは印象としては変わらないようで、ここはこのヘッドフォンの音色なのでしょう。

あえて、iBasso D2+ Hj Boaや無謀にもiPod nano直挿しなども試しましたが、音源のナローレンジさや歪みが手に取るように分かってしまう点では逆に実力を感じます。
ただ、音色はむしろ現代的な方向性で、The Nationalとの相性があまり良くない可能性も出てきました。

同様に音源についても音質の悪いものがハッキリ分かる傾向で、そこはモニター的な要素を感じます。
ただ、ピアノや女性ボーカルなど、一部の楽器やボーカルにやや実体感が薄く感じられるケースがあり、そうなると振動板の音を聴いているような気がして、そこが私の好みに感じない理由なのだと実感しました。
反面、波の音や鳥の声など、自然音に関しては非常に再現性が高いのが不思議なところで、電子音もキレが良く、楽しく聴けます。
この辺りは独自のユニットの特色が出ているのでしょうか。

全般には先日のUnique Melodyの圧倒的な感じが記憶に濃い状態で聴いてしまったために、「意外に普通だな」と感じてしまった面が無きにしもあらずでしょう。
ヘッドフォンのほうが対価格比は差が出やすいと思っていたので、特にそう感じたのかもしれません。

この後はいっしょにお借りした別のアンプでバランス接続してみたり、リケーブルすることで、さらにこのヘッドフォンの実力を試していきながら、他の機器といっしょにご紹介していきたいと思います。

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